技術好きなエンジニアがビジネスを支える。変化と挑戦を貫く開発組織のビジョンとカルチャー
ソニービズネットワークス開発本部が掲げるビジョンは、
「中小・中堅企業にとってNo.1の共創パートナーになること」。
このビジョンを実現するために、最新技術を活用してクラウド事業を牽引し、顧客のビジネス成長に貢献できるエンジニアを求めています。
「変化・挑戦」のカルチャーが浸透した組織が目指す世界や、その中で得られるエンジニアとしての成長について、開発本部本部長 平山と、開発本部インテグレーション部部長 本間に話を聞きました。
中小・中堅企業にとって「No.1の共創パートナー」に
—はじめに、ソニービズネットワークスの開発組織のビジョンを教えてください。
平山:私たち開発本部はクラウド事業のサービス開発だけでなく、お客様先へのクラウド導入やソリューション提供、AKASHIのようなSaaSの開発も手掛けています。そのうえで、継続的な事業成長と進化を追求し、開発本部として2024年は「中小・中堅企業にとってNo.1の共創パートナーになる」というビジョンを掲げました。
ソニービズネットワークスのソリューションを導入してくださるお客様に対し、私たちが個別ソリューションやアウトソースでサポートすることも可能ですが、お客様自身が自立してマネージドクラウドサービスやAKASHIのようなサービス機能を活用できたほうがビジネススピードが上がります。
こちらがすべてに手を出してしまうのではなく、技術やサービスを提供することで共にビジネスを創っていく。ビジョンには、そんなパートナーになりたいという思いが込められています。
そのうえで、私たちのミッションは、我々が共創パートナーとしてお客様を支援することで、お客様の窓口担当者が自社の事業に貢献できる世界を作ることです。そのために、ソニーグループならではのアセットを提供したり、顧客にとって使いやすいIT管理ツールを提供したりして、開発本部としてのバリューを出していきたいと考えています。
これを実現するために、我々はさらに3つの行動指針を定めています。
本間:私が担当するクラウド事業も、今平山さんから話があったミッション、ビジョン、バリューに基づいて活動しています。クラウド技術の進化や市場の変化が非常に速い中で、私たちはAWSのパートナー企業が増えている現状を踏まえ、ソニービズネットワークスならではの強みを意識してビジネスに取り組む必要があると思っています。
もう1つ、そもそもクラウド事業はエンジニアが中心となって立ち上げてきました。そのため、メンバー皆が「このビジネスをエンジニアが支えていくんだ」という意識を持って業務に当たっています。
—クラウド事業発展への強い気持ちを持って業務に取り組む中で、競合との優位性を出すためにどういった方針を持っていますか?
本間:中小企業向けにクラウド運用を自社で開発、運用していますが、この事業がスタートしてから四半期に1回は必ず、新しい機能を企画、開発、実装しています。この市場は5〜6年も経てば、大きく変化します。かつては当社の強みだったポータルの機能も、今では当たり前。現状維持のままではなく、さらなる進化が求められています。
AWSビジネスを続けていくうえで強みを増やすため、例えばAWSセキュリティコンピテンシーといったセキュリティに強みを持つ企業に与えられる認定資格を取得するなど、差異化に向けた取り組みをしています。
また、エンジニア自ら今トレンドの生成AIを活用した技術をキャッチアップし、3カ月という短期間で新しい生成AIソリューションを立ち上げたり、パートナーとしてお客様の内製化支援をしたり、元々あったネットワークの強みをさらに強化するなどして、他社にない当社独自の価値を生み出そうとしています。
—従来の強みをさらに強化しながら新しい取り組みもしているんですね。そんな中、クラウド事業推進をするうえでこだわっていることはありますか?
本間:これはクラウド事業が始まった当初から心がけていることなんですが、スピード感を重視して、まずミニマムに開発し、それをブラッシュアップしていく手法を採っています。市場の変化が速いので、時間をかけて大がかりなものを作ろうとすると、どんどん状況が変わってしまいます。
クラウド事業にはスピード感が欠かせませんね。
平山:クラウド事業における他社との差異化という意味では、ソリューション開発とサービス開発、2つの観点があると思っています。
ソリューション開発の観点からは、新しい技術を活用したソリューションの開発を進めること。それが汎用化され、お客様に横展開できそうな状態になったらサービス化していくこと。
サービス化については本間さんが言ったように、四半期に1度新しい機能をリリースしますし、ソリューション化については生成AIなど新しい技術を取り入れたソリューションを随時開発、リリースする。常に差異化戦略を意識して取り組んでいます。
エンジニアが裁量を持ち、変化する市場に挑む。スピード感と柔軟性が求められる組織文化
—お話を聞いていると、そもそも組織にスピード感や柔軟性を持たせているからこそ、そうした対応ができているんだろうと思いました。
本間:そうですね。エンジニア一人ひとりに裁量を持たせて、従来の方法にとらわれず、どんどん新しいチャレンジをしてもらっています。
これまで実績がないことでも積極的に挑戦してもらえる組織でありたいと思っています。
—前回の平山さんへのインタビューで、「変化・挑戦」を大切にしているという話がありましたが、それと通ずるお話ですね。
本間:「変化・挑戦」のカルチャーを表す事例でいうと、コロナ禍で緊急事態宣言が出るなどしていた当時、クラウド事業として「現在の環境においてお客様が必要なサービスを世の中に提供できないか」ということをエンジニアメンバー自ら考え、AWSへの接続をテレワーク環境でも簡単に実現できるように「AWS Client VPNの構築パッケージメニュー」を短期間でリリースし、お客様環境への短期間導入を実現しました。
平山:また総務・人事向けサービスを展開しているAKASHIの開発部隊においても「新しいサービスを開発してコロナ禍の企業に貢献できる何かを提供できないか」ということで、「ソムリエツール」という従業員の体調管理を可視化し企業をサポートするツールを開発しました。
このサービスは企画からリリースまでを約3カ月でやりきり、かつ、無償で提供しています。世の中のニーズをとらえ、短期間で開発に挑戦し、それを世の中の人たちに広く使っていただく。変化・挑戦を示す具体例だと思っています。
私たちとしてもテクノロジーとビジネスの融合を常に意識し、メンバーも含め全員が「変化・挑戦こそがミッション」だと考えています。
あとは、若手のエンジニアは新しい技術を追いかけることが好きなので、先端技術をソリューションに活用したり、サービス化の企画提案をしたりと積極的に取り組んでもらっていますね。ビジョンだけでなく、「技術が好き」だからこそ、変化や挑戦に向かっていけるんだと思います。
—変化・挑戦のカルチャーをどう浸透させているんでしょうか。
平山:そもそも我々はクラウド事業を開始する以前からずっと法人向けサービスをしてきて、WLLといわれるソニー独自の加入者無線回線サービスやマネージドVPNサービス、プライベートIaaSサービスなど、さまざまな自社サービス開発をしてきました。
こうした時代の変化に対応し事業を進化させてきた経験が大きく影響しています。さらに最近では事業の寿命が短くなっているため、世の中の変化に対応していくことがますます重要になっています。
世の中の変化をキャッチするためには、外部の勉強会に参加したり、他社とLT大会をしたりと、社外からの情報を積極的に取り込むようにしています。
本間:そうですね。社長の小笠原も「停滞は衰退と同じ」と言っています。ずっと同じことをしていたら会社は衰退してしまうから、新しいことにチャレンジしようと。これは明確なメッセージとしてメンバーの間に浸透していますね。
先ほどお話した、メンバーが積極的に新しい技術を使ってソリューション開発にチャレンジしていく話も、上から言われてやっているわけではありません。メンバー一人ひとりが主体的に行動した結果なんです。
例えばセキュリティ関連を強化する際には、それをどう実現するか、メンバー一人ひとりが主体的に考えてメニューを考案しています。お客様先のAWSのセキュリティ環境をアセスメントして、改善案を提案し、実行する。このサイクルを回すアセスメントメニューを作ってお客様に導入していこうという流れがしっかりできあがっていますね。
顧客視点で差別化を図る。最新技術を活用したサービス提供の信念
—開発組織の皆さんがどんな信念を持ってサービスやソリューションの開発に取り組んでいるか、教えてください。
本間:クラウド事業部としては大きく2つあります。
1つ目は、お客様が満足するサービスを提供すること。お客様から要件を提示されたとき、その裏には何があるかを深掘りし、我々の知見を用いてお客様が考えている以上の提案をすることは大前提だと思っています。
2つ目は、新しい技術を使ってよりよいものを提供すること。メンバーが最新技術をしっかりキャッチアップし、お客様にベストなものを提案するよう意識しています。そのために、私たちは新しいクラウドサービスが出たときに、それを試すことができる検証環境を提供し、エンジニアが自由に最新技術に触れる機会を設けています。また、AWSのパートナー交流会や社内勉強会を活用しての情報収集もおこなっています。
最近では日本で50名ほどしかいないAWSアンバサダーという個人認定を受けたメンバーがいて、AWSに関する深い知見を持ってチームをリードしています。
平山:サービスやソリューションの開発で一番重要なのは、お客様視点に立つことですね。お客様の課題を解決するために、世の中にないことを実現すると、それが結果的に差異化につながります。
例えば我々がマネージドクラウドをリリース当時、まだ世の中にクラウドの導入や運用が進んでいませんでした。「AWSの運用管理は大変だ」というお客様課題に対し、ITに詳しくない人でもクラウドが利用できる世界を作ろうと考え開発したのが、クラウドポータルの管理支援ツールです。また、AKASHIも勤怠管理の運用負担を軽減し、お客様の工数負荷を減らそうという思いのもとでリリースしています。
お客様視点に立ってものづくりをすることで、必然的にサービスもソリューションも差異化につながる。それをするためには、お客様のニーズに応えたいという思いと、エンジニア自身が熱意を持って事業を推進できるかにかかってくると思っています。
本間:そうした意識を醸成するためにも、外部の勉強会や交流会への参加、情報収集や、それらを社内に還元する機会というのは大切ですね。
平山:そうですね。あとは、お客様と直接対応するエンジニアはニーズを敏感に感じ取ることができるんですが、バックヤードでサポートしてくれている開発・運用メンバーは伝わりづらい部分があります。その分バックヤードの開発・運用メンバーには、私から事業の状況や外部の情報を共有して、クラウド事業に関わる皆が自分ごととして考えられる環境を提供できるように意識しています。
エンジニア自身が事業成長にコミットする組織へ。スキルアップの機会を豊富に提供
—今後、開発組織としてどういった組織を目指していますか?
平山:冒頭で示したミッション、ビジョン、バリューを実現できる組織でありたいですね。これらを実現するためには最新技術にどんどん触れる必要がありますし、個人でできることは限られているので、チームや他部署とコミュニケーションを取る必要がある。サービスだけでなく、新規顧客の開拓をどうするかといった部分まで含めて、エンジニア一人ひとりが主体的に行動できることが理想です。
そういう組織にできるよう、技術をキャッチアップするための勉強会の開催はもちろん、若手メンバーにコミュニティで登壇してもらうなど、エンジニア一人ひとりの付加価値を向上させる機会を支援していきます。また、エンジニア向けの社内用研修ツールの準備や働き方の改善など、エンジニアに特化した支援を続けていこうと考えています。
本間:加えて、エンジニア一人ひとりが事業成長について考えられる組織が理想ですね。エンジニアが開発のことだけでなく事業についても考えられる企業は、ほかにはあまりないと思っています。ここがソニービズネットワークスでエンジニアを務める一番の魅力ではないかと。
入社1年目から、どうしたら目標達成できるかを自分事として考え、事業成長に貢献していける。そんな組織にしていきたいと思っています。
こうした裁量と仕事を持ってクラウド事業を推進していただくことは前提で、メンバーにはやりがいを感じながら楽しく仕事をしてもらえればと思いますね。
—開発組織の理想の姿についてお話いただきましたが、プロダクトやサービスの部分ではいかがでしょうか?
平山:クラウド事業に関しては、先ほどのビジョンを実現するために、私たちとしても継続的に進化し、お客様との共創できるサービスやソリューションの開発を拡大していけるよう、現在準備をしているフェーズですね。
その中で、生成AIやIoTといった新しい技術を活用し、お客様の事業発展に貢献できるソリューションやサービスを提供していきたいと考えています。
本間:今トレンドの生成AIの強化や自分たちの強みであるセキュリティの強化、それから、サーバーレスなど最新技術を活用した最新事例に取り組み、領域を広げていくことが今注力すべきことだと思っています。
これまではなかなか領域を広げることができていませんでしたが、2023年にアドバンステクノロジー株式会社という開発会社と資本業務提供もしたため、しっかり連携してアプリケーションなどさまざまな領域に手を広げていきます。今後はベースとなるインフラだけでは独自の強みが出しづらくなるので、対応の幅を広げていきたいと思います。
変化を楽しむ技術者を求む。独自のサービス開発に挑戦する環境で活躍する
—どういった価値観を持った方と働きたいか教えてください。
平山:技術に対する好奇心とチャレンジ精神を持っている方ですね。技術が好きな人は自ら学び、考え、手を動かす。その結果、独自のアイデアが生まれ、革新的なサービスやソリューションが生まれます。ただ指示を待つのではなく、主体的に動ける方と一緒に働きたいですね。
本間:まさしく同じで、私も主体性を持った方にぜひ入社いただきたいです。裁量があってチャレンジできるということは、裏を返せば自ら動かなければ何も得られないということです。自分から新しいチャレンジをしたり、事業成長につながる施策を考えたりできる人は、入社後活躍いただけると思います。
あとはしっかりとコミュニケーションができる方ですね。チームで相談しながらプロジェクトを進めたり、自分で得た知識をメンバーにフィードバックしたり。そういった機会が多くありますので、自分の意見を発信できる人のほうが働きやすい職場ではないかと思いますね。
—最後に、この記事を読んでいる方にメッセージをお願いします。
平山:ソニーグループのPurposeは「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」です。私たちも、法人向けサービスの領域において、これまでさまざまなテクノロジーをベースに、お客様の事業運営や事業成長に貢献できるサービスを作ってきました。
近年では、クラウド事業の中でソニーのAIサービスの予測分析ツール“Prediction One”やコーディング無しで高度なAI開発が可能な“Neural Network Console”などと連携ができるサービス開発にも注力してきました。
このようにソニーの研究開発や技術アセットを活かしながら自分たちでサービスやソリューションを自由に開発でき、ソニーグループという大企業の中でもベンチャーのような動きができる会社です。技術が好きで、主体性のある方であれば、こうした環境の中でかなりご活躍いただけるのではないかと思いますね。
本間:クラウド事業を成長させるため、エンジニアが大きな裁量を持ち、施策を打っていけるので、活躍の場は多岐に渡ります。エンジニアとして成長する機会が多い職場ですので、いろんな技術に触れたい、スキルを身につけたいという方にはうってつけの環境ではないでしょうか。我こそはと思う方からのご応募をお待ちしています。
(この記事は2024年9月時点の内容です。)